キーワードシステムの構造

例)接着剤を用いた実装技術での解説

 図表7の記述例1は、異方導電性接着剤に関するものであり、接着剤中に含ませてある導電粒子に特徴がある。分類A欄には、記述する内容の定義として22_材料を入力する。

分類B欄には、注目した材料が異方導電性の接着剤であること、さらにこれが、電気的な接続工程で使われるものであることを記述する。分類D欄には、電気的接続を形成するための機構を記述する。さらに、分類E欄と分類F欄には、接着剤がどんな要素で構成されているかを記述する。

このケースでは、接着剤が、導電性の粒子(分類E) と、成分の特定されない樹脂 (分類F) で構成されており、この導電粒子はさらに、ポリマと金属粒子とから構成されたものであることを記述した。分類Cには、こうすると隣接する端子間の短絡が防げることをメリットとして記述した。

図表7の記述例2は、バンプ付きのLSIを、フィルム製の液晶表示板用の回路に実装する例である。この例は、その方法に特徴があったので、分類A欄に、記述内容の定義を24_工法と入力した。同時に分類A欄に、具体的にフィルム製の基板にLSIを搭載する工法であることが明確であるので、そのことを記述した。

分類B欄には、電気接続に関するものであること、そのために使用されているのは絶縁性の(導電粒子を含んでいない)接着剤であることを記述した。分類D欄には、使用した樹脂が光架橋性だということと、搭載するLSIにバンプがあるということを、電気的接続の形成機構には重要であるので記述した。

分類F欄には、樹脂が二重結合を持つものであることを記述し、分類C欄には、この工法をとると、装置が小型化できることをメリットとして記述した。以上は、実装材料および技術に関する記述例だが、この記述の手順に従って、別の幾つかの分野の情報、すなわち、オレフィン重合触媒、水性塗料、印刷配線板製造に関する情報の記述を入れれば良い。

実際にはそれぞれの局面で、画面上には、図表8のキーワード表が階層的に整理されてキーワードボックスに表示される。したがって、使用するキーワードがどこにあるかは一目で分かるし、キーワードの持つ意味が、ラベルが持つ意味で補足されて十分によくつかめる。このやり方は、どんな技術分野でもできると思うので、ぜひトライをしてみてほしい。