米国企業でのR&D経験を語る

久里谷美雄(故人)の著書「R&Dプロフエッショナル(1997年文芸社)」から、日本企業と米国企業のR&Dに対する考え方の違いが分かる。米国の製造業が、なぜ衰退したのか、日本の製造業が、なぜ成長したのかが読み取れる。次は日本が新興国に追い上げられることも十分に予測している。米国の製造業は停滞したが、他民族国家で国土が広く多様なニーズに応えねばならない米国企業は、情報を経営資源として捉える風土がある。情報の共有がインターネット技術の進歩を速めた。この領域において日本は、米国に追いつくどころか、益々引き放されていく。日本は、既に衰退期を経て、変革期を迎えている。日本企業での「R&D体制」の問題と改革の必要性を具体的に提唱している。それらを故人の著書から拾い出して原文を記載した。

【久里谷美雄(故人)のプロフィール紹介】
・1965年、東北大学理学部を卒業。日本企業T社の中央研究所へ入社。
・1983年、アメリカS社の日本研究所へ転職。
・1989年、アメリカB社の日本研究所(1988年設立)へ転職。
・1994年、アメリカB社のワシントン米国研究所へ赴任。
・1997年、アメリカB社のワシントン米国研究所を退職。
「筋の良い研究テーマ生み出す方法」に関するレポートは、たくさん発表されている。