3. 創造的なメモの書き方(マンダラート)
同じように、メモの取り方を問題にしている方に今泉浩晃氏がいます。今泉浩晃氏は、
「私たちが何かを感じたり、意識をしたり、考えたり、学んだりできるのはすべて言葉があるからで、その言葉の能力があらゆることのベースになっているのだ。」、
「どのようなことをしようが、何を学ぼうが、毎日の生活行動の中で使われている最も基本的なことは、聞くこと・読むこと・書くこと・話すこと、という言葉についての能力がベースになっているんだ。」
との考えを述べています(「マンダラ・メモロジー」、今泉浩晃著、中央美術学園出版局発行)。
その上で、「聞く・読む・書く・話すという言語能力、つまり、情報の収集・処理・創造・伝達、これらすべての基礎技術はメモに依存しているのです。」とし、金剛界曼荼羅絵図(仏を中心とした仏教世界の配置図)と同様の配置でメモを書くといった記録方法を提案しています。
そして、単なる知識の記録に留まらず、新たな知恵を生む思考方法としてのマンダラ思考法(今泉浩晃氏が提案された方法論「マンダラート」では、図2のような縦横3列に並ぶ9画のマンダラ図形の各区画(この区画をセルという。)にメモを記入するということ)が基本になっています。(次ページへ続きます)