58号58号

58号特許意識の高い会社と低い会社


1. 特許意識と法律知識とは無関係

特許意識の高い会社とは、社内の技術者が、ライバルとの差別化を意識しながら、自分のアイディアを大切にするという姿勢を持っている会社のことである。差別化を意識したり、自分のアイディアを大切にしたりすることは、法律知識とはまったく関係ない。


2. 特許意識の高い会社の雰囲気
  • ライバルの商品に対して、少しでも差別化要素になるものを考えたとき、すぐに「特許出願できないかな」と考える習慣が社内にある。
  • 他人のアイディアを簡単に批判せず、それを尊重する雰囲気がある。
  • ライバルの商品と自社の商品との対比がしっかりできている中で、わが社の独自性も把握している。

3. 特許意識の低い会社の雰囲気
  • 発明者が自分のアイディアのすばらしさを見つけようとしない。「こんなもの大したことない」とすぐに口に出す。
  • 他人のアイディアを簡単に批判する。
  • ライバルのことをほとんど知らない。したがって、我が社の独自性もほとんどわかっていない。
  • 我が社は技術開発で、ライバルよりも極端に劣っていると考えている。

4. 特許意識を高めるための教育

技術者の特許教育というと、法律の説明から入る場合がほとんど。しかし、特許意識と法律知識とは、それほど相関性がない。大事なのは、技術者にとって、なぜ特許が必要なのかを理解してもらうこと。