これまで多くの発想法や発想支援ツールが提案されてきた。それらの方法の多くは、植田らの指摘のなかの(A)視点の転換 や (B)類推 を技法化しマニュアル化したものであったと言えよう。
確かに、発想の転換の方法を、これらの手法(マニュアル)から学ぶのも有効であろう。しかし、こうした手法は実際に活用するチャンスを繰り返し持たなければ(持てなければ)、身には付かない。本当に身につくのは自分に合った視点やその転換である。【図表3109】
それは、特別な教育や訓練を受けなくても、先人たちの物の見かた(視点)に習いつつ自然に、自身の手法として身に付くものである。
真の発想支援とは、自身が採っている発想の転換法を確認し、それをブラッシュアップしてより高いレベルに持っていくこと、更にそれを効率的に行うことである。
つまり、情報の「構造化・再構造化」を自身の観点で効率的に行えるよう支援することと考えると良い。こう考えれば、我々がここで構築したツールと、従来の発想法やツールは、大きくことなるものであることが分かって頂ける筈だ。