1-1.人間もともとは創造的な仕事を楽しむことになっている
マンダラは、眺めるだけで、見るものに様々なヒントを与えてくれますが、これは人間の「図形パターン認識能力」を活用したマンダラの平面表示による効果といえます。
マンダラでは、上下左右、斜め右上、斜め右下、斜め左上、斜め左下と、四方八方のすべての方向に強い関連があり、それぞれの面(セル)のすべてが有機的なつながりを持った表現となります。
マンダラは、文字のような直線的配列でなく、非直線的な平面配置であって、重ね合せと繰り返しという手法を多用します。
渡辺茂氏は、「脳細胞の構造そのものが平面的、あるいはデジタル的であり、文章のような直線的、あるいは連続的ではないところにも、絵図の理解しやすさの原因があるようだ。」といい、曼荼羅絵図と人間の記憶・思考との関係を解き明かしています。
(「デジタル思考とアナログ思考」、渡辺 茂著、㈱光文社発行)。