2、階層の中の相対的な関係

 階層構造の身近な例としては、あるテーマに基づいて記載された本を考えればよいでしょう。その本には、何らかのテーマがありこれが「タイトル」として表わされます。

 そして、その本には何が書かれているかを表わす「見出し」があります。その見出しごとに、詳しい内容を記載した「本文」があります。

 「見出し」は、その本の内容を示す部分であると同時に「本文」の全体をまとめる役目を持っています。もっと詳しい内容や関連する内容が知りたければ、別のタイトルの本に当たればよいことになります。

 要するに、問題の対象となる単位フラクタルをどのレベルで捉えるかは、あくまで全体の階層の中で相対的な関係にあることを考えればよいわけです。

 ある観点では、その単位フラクタルが最上位概念を示すとすれば、その中心に書かれたテーマが本の「タイトル」に相当することになります。