2. 知財経営に必要な「知財戦略」を策定

知財経営に必要な「知財戦略」を策定

「知財経営」を実践するには「知財戦略」の策定から全てが始まる。「知財戦略」の立て方は自社の事業形態や競他社の経営戦略によってそれぞれ違う。「知財戦略」の策定は、会社によって異なり具体的な答えがあるわけではない。

「知的財産戦略」は、極めて抽象的なものである。一つ一つの違ったものから共通の性質を抜き出して「抽象度」を高めながら自社特有の「知的財産戦略」を策定しなければならないという難しさがある。また「知的財産戦略」は、いちど策定したら終わりではない。社会の変化と共に臨機応変に変えていく柔軟な運営が必要である。

知財戦略」の基本は戦わずして勝つ

「知財戦略」の基本は“戦わずして勝つ”ことである。そのためには情報収集と情報の使い方がポイントとなる。例えば特許情報を集め情報分析することで、自社が自由に開発できる技術領域を確保し、差別化技術を生み出すことができる。すなわち「技術開発戦略」が明確になっていく。

そして「特許出願の目的と考え方」「特許活用の方法と考え方」「オープンイノベーション対応の方法と考え方」などを整理し、それぞれの戦略を策定し実行することである。企業利益に結びつく知的財産権を取得するには「知財戦略」の策定が必要である、と誰もがいうが凡そが戦略的では無い。