25.弱い者は「共存・共栄」を図る

孫子いわく“それ呉人と越人と相悪むも、その舟を同じくして済り風に遇うに当たりては、その相救うや左右の手ごとし”

1.そもそも呉人と越人は仲が悪い。同じ舟に乗って川を渡っていたとき嵐に合ったらそれを乗り切るために、まるで左右の手のように協力しあうものである。つまり共通の目的があれば話が弾み仲良くなれる。共通の敵がいれば仲が悪くてもお互いが助け合う。

弱い企業の集まりであっても強い企業を困らせることは充分にできる。弱い企業が「協業・協創」できれば勝てる。弱い企業の集団はゲリラ戦のようなものである。いつ何処から攻撃されるか分からないいことであれば、強い企業は兵力を分散させるしかない。

2.「中小・ベンチャー企業」は、お互いが情報を発信し合ってネットワークを構築することを勧める。各社が持っているアイデアや技術を寄せ集め、いろんな観点から議論すれば市場の同質化は打破できる。これまでに無い面白いコンセプトが生み出せること保証つきである。

海外の仲間であれば、「その国の、その土地の」ニーズを取り入れた新しい技術がどんどん生まれる。つまり“我が社の優れた発明技術を使って、一緒に事業をやりませんか”という呼びかけである。特許明細書は事業計画書でもあり契約書でもある言われる所以はここにある。

特許明細書は自社技術の優秀、強み、おもしろさ、及び事業発展の可能性を世界に知らしめる事業計画書(カタログ)であるから関心ある人が興味深く読める文書(ドキュメント)でなければならない。