23.戦いは「物量の差」で決まる

孫子いわく“兵方は、一に曰く度、二に曰く量、三に曰く数、四に曰く称、五に曰く勝。地は度を生じ、度は量を生じ、量は数を生じ、数は称を生じ、称は勝つを生ず”

1.戦いの勝負は国土の広さ、食糧生産の多さ、人の多さ、戦力の多さによって決まることはこれまでの戦いで証明されている。大手企業と「中小・ベンチャー企業」の戦いは大手企業が有利なのは当たり前である。大手企業は投入できる資金、用意できる社員の数も桁外れである。戦いは、その差で決まる。市場を主導しているのは大手企業である。「中小・ベンチャー企業」が新しい技術を生み出し市場を切り開いたところで大手企業がそっくり真似をした技術で乗り込んでくれば勝てない。

2.この論理から考えれば業界ナンバーワン企業はナンバーツー以下の企業が「やることなすこと」の良いところを真似して競争を煽りたてればナンバーワン企業の地位は安泰である。結局は何処も同じ武器で戦っていることになる。これを「同質化現象」という。

大手企業はなぜ市場に於いても同質化の戦略をとるのであろうか。其の答えは簡単である。会社組織そのものが「同質化集団」になっているからである。社員は「同質化集団」の一員である。「同質化集団」は蛸壺状態に陥りやすい。仲間の意見に対して“そんなことは当たり前だ”、仲間の異質な意見に対して“それは無理だ”となる。何事も組織が優先され個人が持つ自由な発想、アイデアは採用され難い。

3. 「中小・ベンチャー企業」は、組織よりも個人が尊重される傾向が強い。個人が持つ自由な発想、アイデアが経営資源である。ナンバーワン企業にとって怖いのは差別化された個性的な商品が次から次へと市場に出されることである。これまで同質化で守られてきた市場が徐々に変わり、ある時点で一気に変わる可能性だってある。「中小・ベンチャー企業」の「商品開発戦略」は差別化あるのみ。大手企業と同じ商品を出しても勝てるわけがない。

企業は自社の身の丈を知り「競争目標」と「攻撃目標」を分けておく必要がある。「競争目標」は、まず強い企業を目標とする。戦えるようになるまでは我慢をして力を蓄えておくことが大事である。次は弱い企業に対して市場から排除することである。ビジネスでの戦いは所詮、弱いもの苛めである。