2.特許を出願する目的

特許を出願する目的

“何のために特許出願をしたのか、むしろ特許出願をするリスク(技術流出)の方が大きいのでは”という疑問を持っている会社もある。つまり特許権を取得しても企業利益に結びつかないという素朴な疑問である。

その理由はハッキリしている。それは特許を“どのように活用するのか、どのような手法、戦略で対応するのか、どのような経営効果を考慮するのか”を考えた特許明細書が作られるケースが少ないからである。

世界で通用するグローバル特許明細書とは、

日本から出願される外国特許明細書は、いざ知財係争になれば戦えないだけでなく、自社の優れた発明技術を正確に伝えることもできず、新たなビジネスチャンスに出会う機会も失う。

「特許侵害事件」に巻き込まれたとしても、相手に対して自社特許への侵害領域すら伝えることが難しい。なぜなら特許権利の担保である特許明細書に庇護があれば読み手側の理解を得ることは難しい。

特許は取ったが、いざとなったら役に立たないケースも少なくない。侵害者側としても、何処が侵害しているのか、その判断がつかないまま製品化してしまうケースすらある。