5.「英文特許明細書」を真似るのが手っ取り早い

「英文特許明細書」を真似るのが手っ取り早い

ではどのようにして「文明日本語」で書けばいいのだろうか。実は極めて単純である。まずは英語で記述されている「物・事・考え」と同じ内容を日本語文章で明快に書けるように訓練すれば済むことである。次は英文構造と日本文構造の違いを認識することである。つまり英語型の日本語で書けばよい。

世界の普遍事項を論理的に明快に書き表すことにおいては、英語が格段に適しており整備されているから、とにかく真似するのが手っ取り早い。

「IP(知財)戦争」とは、詰まるところ言語の戦いである

我々日本人は「物・事・考え」を世界へ伝える手段として形があるもの(製品)で、造形美術や画像(映像を含む)で伝えてきた。言語でもって他者を説得することが苦手である。造形美には鋭い感性を持つ日本民族としては、それがきわめて理にかなった戦略でもあった。そのことが世界に誇れるアニメ文化、キャラクター文化を生み出していることは誇れる。

しかし概念、原理、技術、仕組み、システム等々は言語で表現するしかない。少なくとも言語が主であり、図面はその補助である。これらの技術とかシステムは、文明としての存在であるから、言語が異なっても論理的に表現してあれば伝えることができる。詰まるところグローバル社会での知財係争は言語の戦いとなる。