6.文明の言語で発信すれば世界へ伝わる

文明の言語で発信すれば世界へ伝わる

仕事をする上で、メールでの伝達は欠かせないツールとなっている。メールの文章は短く簡潔に、用件だけを書くように教えられている。しかし短い文章であっても、言葉(用語)の位置を入れ替えるだけで、硬い文章が柔らかい文章になることがある。日本人であれば、どんな語順でも行間から読み取って意味を解釈することができる。これが日本語の特長ともいえる。

一方、英語はその様な柔軟性はない。むしろ「剛構造」ともいえる。そのぶん、味も素っ気もない文章になるが「文才がある、なし」は関係ない。要するに相手に何をして欲しいのか、それを明確に伝えることが大事である。英語は構造的であるから翻訳ソフトの支援が得られる。これはグローバル社会では重要なことである。つまり英語型に構造化された日本語であれば翻訳ソフトの支援が受けられることを意味する。

例えば、「取り扱いが容易な部材がベルトコンベア上に適切に配置されている」。これを「①部材がベルトコンベアの上に配置されている。②その部材は取り扱いが容易である。③その配置は適切である」と。

特許明細書の作成にエネルギーを掛ける

グローバル特許の取得は特許明細書を作成する代理人(パテント・ライター)の腕に左右される。代理人の論理力が不足していれば、アイデア不足が生じ、足りずバリエーションに乏しい特許になる。

代理人は顕在化されていない情報や説明不足の部分を発明者から聞き出さねばならない。即ち代理人は聞き出し上手であることが求められる。発明者から「あれこれ」と聞き出した様々な情報を整理し、論理的に筋道を立て明快な文章で新技術の特長などを説明しなければならない。