第一部:文化が言語をつくり、言語が新しい文化を育てる
はじめに 英語の言語構造を知る
私は、2024年3月で80才を迎えた。これを機に3月15日で発明くんと一緒に引退することにした。引退後は、私の関心ごとであった「言語と文化」について、勉強を続けていきたいと思っている。
私は1990年、「知的財産活用研究所(IPMAの前身)」を発足させ「世界で通用する、戦える強い特許明細書を作ろう」というスローガンのもと、翻訳が難しい「曖昧日本語」に対し、やさしい「平明日本語」の必要性を訴えて来た。
この活動を支えてくれたのが篠原先輩である。彼とのご縁は、「日本から出願した米国特許明細書の検証に多くの技術者や知財部員が困っている」という、私からの相談から始まった。
先輩は、自分の目で確かめて「なるほど、これはちょいと酷いですな、明確さが求められる特許の世界までが、こんな状況になっていることが信じられない」と、絶句した。 これをキッカケとして、彼は特許の世界へ足を突っ込むことになった。恐らく「このままでは 日本の特許は世界で通用しない」という危機感であったと思う。
先輩は私に「なぜYOUは英語が苦手なのか、その理由は何か、ではどうすれば良いのか」と言われても「私のアタマが悪いからだ」と答えるしか無い。しかし彼はYOU の責任ではない、学校での英語学習法に問題あったからだ、と慰めてくれた。そして、“やはり日本の英語教育システムに問題がありそうだ”と、改めて感じたようだ。
先輩は英語ができない私にアドバイスをくれた。「文化が言語を生み、言語が文化を育てる」という観点から英語(外国語)学ぶことが早道である、と。この基本を知ることで“欧米人は何故、そのような言い方をするのか、あるいは書くのか”が良く理解できるようになる”と。つまり、「英語の言語構造」を知ることが語学学習の基本であることを教えられた。
また世界共通の普遍的言語であるである「文明言語」と、そうでないその国の文化にの根差した「文化言語」の複雑さと学ぶことの難しさを教えてくれた。そして数日後、これまで見たことも、聞いたことも、教わったこともない、切り口からの「英語学習法入門テキスト(pdf 15p」を作成してくれた。
2002/03/09 言語構造から学ぶ「英語学習法入門テキスト」は、こちらから