2-3. 発明提案書は発明を特許にするために書く

  発明提案書は特許企画書である」という言葉には、生まれた発明をいかに特許権に結びつけるかを企画するという意味が込められています。

 特許される発明は、今までにない発明であるというだけではなく、今までにある発明から容易に考えることができないということが当業者レベルで確認されなければなりません。ということは、今までの技術常識ではすぐにたどり着くことができない
異質な技術的概念を、技術常識を有する人にわかる馴質な技術的概念として論理的に表現しなければならないということです。

 まず、今までの技術常識では容易に考えられない発明であることを説明するには、一見従来の技術と同じに見える「発明の目的」、「発明の構成」、「発明の作用」、「発明の効果」が従来の技術とはどのように異なるかを説明します(馴質異化)。

そして、自分が従来の技術とは異質であるとして説明した新しい技術的概念を、
目的に対する手段とその効果について因果関係を追って説明することとなります(異質馴化)。