発明提案書は具体的に生まれた発明を説明するための書類ですので、それを作成するには、まず、発明そのものについて知る必要があります。
発明とは何か?特許法第2条の発明の定義を見ると「発明とは、自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のものをいう。」とありますが、これでは何を説明すればいいのか見当がつきません。まず、このうちの「技術的思想」について考えてみましょう。
技術というためには、個人的な性格である技能と異なり客観的なものであり、人間が「目的」を持って自然法則にかなった「手段」を適用することでなければならない、と考えることができます。
技術は、「目的」と「手段」が組み合わせられたものであり、一つの技術は他の技術の「目的」にとって「手段」となるという性質があります。そのため、いわゆる技術の相互関連性(階層性)が生まれることになります。
技術は、相互関連性を備えることで、その時代その時代で、ある技術体系(技術水準)が形成されていることになります。