管理技術としてのIE、QCは、現状の問題を細かく分析して問題解決のヒントをつかみ、改善策を追求していくという手順を採用します。このため、これらの管理技術は、分析的アプローチと呼ばれています。
これに対して、同じ管理技術であるVE(価値工学)では、問題の対象であるモノ、コトが本来持つべき機能は何かを明確にし、その機能から解決策を発想するといった手順を採用しています。このため、VEは機能的アプローチと呼ばれています。
VEでは、モノ、コトが目的を達成するための持っている「働き」を機能として捉え、その機能を名詞と動詞の組み合わせで「~を××する」と表現します。たとえば、ドアの取手の機能を「ドアを開く」とか「ドアを閉じる」というように表現します。
等価変換理論の言語処理法では、技術行為を名詞と形容詞・副詞句と動詞との組み合わせで「~を~で~する」と表現します。
特許請求の範囲では、構成要素であるモノ、コト(名詞)は内容を限定する修飾語が付されることが多いので、構成要件を「~の~を~で~する」という表現で規定することができます。