2、知財の仕事は、多様な人脈が築け、情報通に成れる

知的部門は、社内の様々な部門と関わりながら業務を進めなければならない。経営上層部とは「知財経営」について、事業推進部門とは「知財戦略」について、様々な論議が繰り返される。研究開発部門とは新しい技術の創出支援活動や発明技術の権利化等について、法務部門とは契約や紛争について、それぞれ密接に連携しなければならない。

また、研究開発技術者との発明相談、出願代理人や弁護代理人とのやり取り、取引先との諸契約などは、何れも相手との直接対話が重要な要素となる。このように多様な立場の人々と関わることで、幅広い視野と人脈を築くことができる。それぞれの専門分野の知識、考え方、行動等を学ぶことで自身の成長に繋がるはずだ。

その他にも人脈つくりのチヤンスは沢山ある。例えば、一般社団法人日本知的財産協会が行っているワーキング活動や研修など、知財業界には多種多様のセミナーが開催されている。人脈を作るチャンスは沢山ある。

また、特許弁理士資格の受験合格を目指して同じ勉強をしている人との人脈も作りやすい。因みに近頃の傾向として、弁理士資格を修得し「社内弁理士」として活躍する人が多いと聞いている。もちろん国内の人脈だけでなく外国での人脈もできる。

とにもかくにも知財マンに求められる能力は、聞く力、聞き出す力、理解する力、説明する力、調整する力などのコミュニュケーション能力である。もちろん人間としての魅力が無ければ話にならない。知財部門の仕事は、人間だけしか出来ない「思考」、「判断」、「評価」といった仕事が沢山ある。これが知財仕事の魅力である。