IPMA >> 「3*3方式」で英文特許公報を読む >> 「SLE塾」USP公報から論理思考を学ぶ(篠原泰正)
このリスク(注)は、翻訳者の能力に原因するというよりも、国内特許明細書のオリジナルの日本語文章が不備であるため、あるいは特殊な表現方法でなされているため、記述されている内容を翻訳者が理解できないことに起因すると考えられます。(注)ここでは、英語に翻訳する場合に限っています。
さらに米国特許明細書の構成においては極めて一般的である背景技術の説明と発明の概要の説明が不足しているため、せっかくの発明が魅力あるものとして訴求できずライセンス供与のビジネスチャンスを逸したり、あるいは侵害訴訟の裁判の場で陪審員の理解と賛同を得られず不利な立場に追いやられるなど、残念な結果をもたらす場合も考えられます。英語に正しく翻訳できない日本語文章とは、例えば以下のような不備な点を有しています。